【スケールを適用】 不均一なベベルに三角ポリゴン!?部分的なベベルで生じる面倒ごとを解決しよう!【椅子モデリング】

 この記事は、筆者が後述のBlender Guruさんのチュートリアルを見ながら椅子をモデリングしていく過程で疑問に思ったこと、特に勉強になったことにフォーカスを当てたものです。

うぐぐ…なんでだ…

あら、ようやくチュートリアルを見ながら自分で作ってるのね!何をうなっているの?

今このエッジを選んでベベルするらしいんだけどよ…なんで「部分的なベベル」なんだよ?
エッジループ全体を選んじまって全部ベベルをかけるか、それともエッジループ1本入れちまうんじゃダメなのかよ?

それなら果たしてそれが「目指す形」に合っているのかどうか、リファレンスを見てみましょ

※リファレンスはBlender Guruさんの動画からダウンロードできます

ぐっ…座面にくっついているところはベベルがかかってねえ…

ほら、自分で答えを見つけたじゃない!闇雲に作業していったって最終地点の形とズレてたら意味ないわよ?

それもそうなんだけどよ…「部分的にベベルをかける」場合があるなんて思いもしなかったぜ…

なら今回で一つ勉強したってことね!(まあ私もBlender Guru先生に教わっただけなんだけど…)
ただし、部分的にベベルをかけたあとにちょっとした調整が必要になるかもしれないからそこを気をつけなくちゃね

1.ベベル幅が均一じゃなくておかしい!?

先ほどの辺にベベルをかけた結果がこちらです。なんだか違和感がありますね。

幅に均一感がないのがその違和感の正体です。

なんでベベル幅が均一じゃないんだ?

これはどうやら、ベベルをかける前にオブジェクトのスケール値がおかしくなっていることが原因らしいのよ

いったんベベルをキャンセルして、オブジェクトモードで脚のスケール値を見てみましょう。

んっ?確かに変な値が入ってるな

スケール値に1以外の変な値が入っていると、ベベルだけではなく、スケール値を元に形を計算するソリッド化モディファイヤやUV展開でも好ましくない現象を引き起こすことがあるようです。

なのでベベルをかける前には「スケールを適用」しておきましょう。

スケールを適用ってどういうことだよ?

私なりの理解と表現で言うならば、「今の状態の比率が1:1:1だ」とBlenderに認識してもらうってことだと思うのよ

ふうん、「0.X倍」なんて余計な真似せずに大人しくそのままの数値でベベルをかけていろ、って感じか

スケールを適用

ctrl+A「スケール」を選択します。

つい「全選択」しちゃいそうに思えますが、全選択はAです。

スケールを適用したらベベルをかけ直しましょう。

パッと見でそんなに大きな違いは見受けられないかもしれませんが、これまでの操作は大事なことです。

2.三角ポリゴンができちゃった!?

くっ…三角ポリゴンができちまった!ややこしい真似を!

ややこしい?周りに四角ポリゴンがあるならともかく、左上は空いてるんだから三角ポリゴン消去は簡単じゃない?

えっ

ほら

あ…ああ… 自動マージONで移動するだけか…///

3.なめらかな家具のトポロジを理解する

まだもう少し直さないといけないけど、Blender Guru先生のトポロジとだいたい同じよ

こうしてみると…サイドビューから見た場合の輪郭側は2本くらいのエッジで、中のエリアはエッジが1本で済むような作りになってるな

そうなんです。様々なモデリングをこなしていく過程で、「おそらくこういうトポロジにすれば綺麗になるはず」というように「理想的な面の流れ」を帰納的に学べるのではないかと思うのです。

まあ数多くの先人に言わせれば既にそういった「虎の巻」は明文化できる(あるいはどこかの書籍にされている?)のかもしれませんが、自分の頭で考えながら理解を深めるという過程はきっと大事で、それがあるからこそ複雑で特殊な形状を作るとなったときに応用を効かせられるようになるのではないかと思います。